「かえる」って言葉、実は漢字が3つもあるのをご存じですか?
大人でも少し迷ってしまうことがある「帰る」「還る」「返る」。
この記事では、子どもにも伝えやすい言葉で、それぞれの違いを説明していきます。
おうちでの会話や、学校の国語の時間にもすぐ役立つ内容なので、ぜひ一緒に読んでみてくださいね。
漢字それぞれの意味をやさしく説明

「帰る」の漢字・意味:人や自分が戻るイメージ
「帰る」は、人が自分の場所に戻るときに使います。
ここでいう「自分の場所」とは、家や学校、いつもいる安心できる場所のことです。
- 学校から家に行く
- おでかけ先から家に戻る
- 習い事が終わって家へ向かう
人が動くのがいちばん大事なポイントです。
「だれが動いたのかな?」と考えると、「帰る」を選びやすくなります。
例文
- 今日は早く家に帰るよ。
- みんなで無事に帰りました。
- 夕方になったらおうちに帰ろうね。
「還る」の漢字・意味:元の状態や場所に戻る
「還る」は、もとの場所や状態に戻るという意味があります。
「帰る」と似ていますが、人が歩いて移動する感じではないのが特徴です。
少しかたい言い方なので、ふだんの会話ではあまり使いませんが、 本や説明文、少し大人向けの文章で見かけることがあります。
例
- 元気な体に還る(病気がよくなって元どおりになる)
- 自然に還る(もとの自然の姿にもどる)
- 土に還る
目に見えない変化や、時間をかけて元に戻ることを表すときに使われることが多いです。
「返る」の漢字・意味:ものがもとに戻る・返されるイメージ
「返る」は、物や気持ちがもとのところに戻るときに使います。
人ではなく、物が主役になるのがポイントです。
例文
- 借りた本が返る
- ボールが手元に返ってくる
- 声が山に当たって返ってくる
また、だれかが意識して行うときは「返す」を使います。
- 借りた本を返す
- お金を返す
「自然に戻るか」「だれかがするか」で考えると、使い分けしやすくなります。
漢字の形で覚えるコツ(絵にたとえる)
漢字の形を、絵のように見てみましょう。
- 帰:家(いえ)の中に人が入る → 人が家に帰る
- 返:道を行ったり来たりしている → 物が行って戻る
- 還:ぐるっと大きく円をえがく → 遠回りして元に戻る
「どんな動きかな?」と想像すると、 漢字の意味が頭に残りやすくなりますよ。
使い分けルールを簡単に整理

ここでは、3つの「かえる」をどうやって選べばいいかを、 子どもにもわかりやすいルールで整理していきます。
「だれが動く?」「なにが戻る?」と考えるのがコツですよ。
人や家に戻るときは「帰る」
- 家に帰る
- 学校から帰る
- 公園から家に帰る
人が主役のときは「帰る」を使います。
ポイントは、自分の足で移動しているかどうか。
人が歩いたり、走ったりして場所を移すときは、まず「帰る」を思い出しましょう。
状態や元に戻るときは「還る」
- 元の姿に還る
- 自然に還る
- 元気な体に還る
目に見えない変化や、 ゆっくり元どおりになることが多いです。
人がどこかへ行くというより、 「様子」や「状態」がもとに戻るイメージで考えるとわかりやすくなります。
物や借りたものを戻すときは「返る/返す」
- 本を返す
- ボールが返ってくる
- 借りた消しゴムを返す
物が主役になります。
自然に戻ってくるときは「返る」、 自分で相手に渡すときは「返す」と覚えると安心です。
自動詞と他動詞の違い(子ども向けの説明)
少しむずかしく聞こえますが、考え方はとても簡単です。
- 帰る・返る:自然にそうなる(〜が帰る・〜が返る)
- 返す:だれかがする(〜を返す)
「〜が」と「〜を」に注目してみましょう。
「〜を」がつく文は、 だれかが何かをしている合図なので、「返す」を使うことが多いよ、と やさしく伝えてあげましょう。
日常の具体例で覚えよう(学校・家・遊び場)

ここでは、毎日の生活でよくある場面を思い浮かべながら、 3つの「かえる」を使い分けてみましょう。
実際の会話に近い例なので、そのままマネして使えますよ。
学校や家での例文(すぐ使えるフレーズ)
- 学校が終わったら家に帰ろう
- 習い事が終わったら、まっすぐ家に帰るよ
- 先生にプリントを返す
- 借りていたノートを先生に返しました
人が動くか、物を渡すかを考えると、漢字を選びやすくなります。
友だちとのやりとりで出る例(おもちゃを返すなど)
- 借りたおもちゃ、明日返すね
- ボールがこっちに返ってきたよ
- さっき貸した消しゴム、もう返ってきたよ
- このカード、あとでちゃんと返すね
友だちとの会話では、「返す」「返ってくる」をよく使います。
自然や気持ちが戻る場面の例(体調や気分)
- たくさん寝て、元気な体に還る
- 休んだら、いつもの気持ちに還ったね
- 雨がやんで、静かな景色に還った
目には見えないけれど、様子が元どおりになるときは「還る」が合います。
間違えやすい例と正しい言い換え
×「プリントを先生に帰した」 〇「プリントを先生に返した」
×「ボールを友だちに帰す」 〇「ボールを友だちに返す」
×「元気が家に帰った」 〇「元気な体に還った」
どこがちがうのかを一緒に考えると、 子どもも自然と正しい言い方を覚えられます。
覚え方のコツ:子どもが忘れないテクニック

ここでは、いちど覚えたあとも忘れにくくする工夫を紹介します。
むずかしく考えず、遊び感覚でくり返すのがポイントです。
語呂合わせ・イメージ化の例
まずは、短くて覚えやすい言葉で整理してみましょう。
- 人は帰る(人が動く)
- 物は返る(物がもどる)
- 状態は還る(様子がもとに戻る)
声に出してリズムよく言うと、 まるで歌のように頭に残りやすくなります。
漢字のパーツで覚えるミニレッスン
漢字をよく見ると、意味のヒントがかくれています。
- 「家」が入っている → 帰る
- 「道」が入っている → 返る・還る
「どんな形かな?」と親子で話しながら見ることで、 漢字を見る力も自然と育ちます。
教えるときのNG表現と良い伝え方
×「それ違うでしょ!」「前にも言ったよね?」
〇「どれが合うか、一緒に考えてみようか」
〇「今の場面だと、どの かえる がいいかな?」
毎日の会話の中で、 「それはどの かえる かな?」とやさしく声をかけてみてください。
正解・不正解にこだわらず、 考える時間をつくることが大切です。
できたときは「よく気づいたね」と声をかけると、 子どもの自信にもつながります。
やさしく寄り添う言い方が、理解への近道です。
まとめ
- 帰る:人が自分の場所に戻る
- 還る:元の状態や場所に戻る(少しかたい)
- 返る/返す:物や気持ちが戻る・戻す
少しずつ使い分けられるようになれば大丈夫。
親子で会話を楽しみながら、ゆっくり身につけていきましょう。

